解雇予告と解雇予告手当のルール
使用者が労働者を解雇するときは、少なくとも30日前に予告するか、予告しない場合は30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません(労働基準法20条)。
- 予告が30日に足りないときは、足りない日数分の手当を支払う。
- 予告と手当の併用も可能(例:20日前に予告+10日分の手当)。
- 天災事変など事業継続が不可能な場合や、労働者の責めに帰すべき事由による解雇で労働基準監督署長の認定を受けた場合などは、予告・手当が不要になることがあります。
計算方法
解雇予告手当 = 平均賃金 ×(30日 − 予告日数)
平均賃金は、原則として直前3か月間に支払われた賃金の総額 ÷ その期間の暦日数で求めます。賞与など3か月を超える期間ごとに支払われるものは含めません。日給・時給・出来高払いの人は、賃金総額を実労働日数で割った額の60%という最低保障額と比べ、高い方が平均賃金になります。手取りの考え方は 手取りの計算方法 もどうぞ。
計算例:予告なしで即日解雇する場合
直近3か月の賃金合計が90万円・その期間の暦日数が91日の人を、予告なし(即日)で解雇するケースを、上のツールで計算すると次のようになります。
| 平均賃金(賃金合計 ÷ 暦日数) | 9,890円(900,000円 ÷ 91日) |
|---|---|
| 手当が必要な日数(30 − 予告日数0) | 30日 |
| 必要な解雇予告手当 | 296,703円 |
たとえば「10日前に予告した」場合は、30 − 10 = 20日分(約197,802円)が必要です。30日以上前に予告していれば、解雇予告手当は不要です。
解雇予告手当でよくある誤解・注意点
- 「予告」と「予告手当」は組み合わせられます。たとえば10日前に予告し、不足する20日分を手当で支払う、という方法も認められています(予告日数+手当の日数が30日以上)。
- 平均賃金は「暦日数」で割ります。労働日数ではなく、直近3か月の総日数(カレンダーの日数)で割るのが原則です(賃金締切日から起算)。
- 解雇予告手当を払っても「不当解雇」は別問題です。予告手当は手続き上のルールで、解雇そのものに正当な理由が必要な点は変わりません。
- 例外的に予告・手当が不要な場合があります。天災事変等でやむを得ない場合や、労働者の責めに帰すべき重大な事由がある場合(いずれも労働基準監督署の除外認定が必要)。
- 試用期間中でも、14日を超えて雇用された人には必要です。採用から14日以内の解雇は予告不要ですが、それを超えると予告または予告手当が必要です。
計算の根拠・出典
- 解雇予告・解雇予告手当(30日前の予告、または30日分以上の平均賃金):労働基準法 第20条。
- 平均賃金の計算(直近3か月の賃金総額 ÷ 暦日数):労働基準法 第12条。
- 予告が不要な場合・除外認定:労働基準法 第20条・第21条。
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よくある質問
解雇予告手当はどうやって計算しますか?
「平均賃金 ×(30日 − 予告日数)」で計算します。予告なしの即日解雇なら平均賃金の30日分、10日前に予告したなら20日分が必要です。
解雇予告手当はどんなときに必要ですか?
解雇には少なくとも30日前の予告か、30日分以上の平均賃金(手当)が必要です。予告日数が30日に足りない分を手当で支払います(併用可)。
平均賃金はどうやって求めますか?
原則は「直前3か月間の賃金総額 ÷ その期間の暦日数」。賞与は含めません。日給・時給などは、賃金総額を実労働日数で割った額の60%という最低保障額と比べ、高い方になります。