退職金の平均・相場はいくら?
退職金の相場は、学歴・勤続年数・退職理由・会社の規模でまったく違う金額になります。たとえば大学卒が定年まで勤めた場合のモデル退職金は、中小企業(東京都調査・10〜299人)で約1,150万円、大企業(中労委調査・1,000人規模中心)で約2,559万円と、2倍以上の差があります。高校卒の定年ではそれぞれ約974万円・約2,358万円です。実績値でも、厚生労働省の就労条件総合調査(令和5年)で大学・大学院卒(管理・事務・技術職、勤続20年以上・45歳以上)の定年退職者1人平均は1,896万円でした。「退職金の平均は◯◯万円」という単一の数字より、自分の条件に近い区分で見ることが大切です。
モデル退職金とは?実績平均との違い
このツールのメインの数字は「モデル退職金」です。モデル退職金とは、「学校を卒業してすぐ入社し、標準的に勤め続けた人」が退職した場合に支給される金額を、各社の退職金規程にもとづいて回答してもらった調査値のこと。制度上の「設計値」なので、条件をそろえた比較に向いています。一方、厚労省の実績平均は「実際に退職した人の平均支給額」で、中途入社や制度の経過措置も含んだ現実の数字です。参考欄に両方を並べているのはこのためです。
退職金の相場の見方・注意点
- 自己都合退職は会社都合より低くなります。東京都調査(大学卒・勤続10年)では会社都合144.8万円に対し自己都合112.5万円。勤続3年では会社都合30.4万円に対し自己都合21.5万円と、勤続が短いほど差の割合が大きくなります。
- 「退職金なし」の会社も珍しくありません。退職給付制度がある企業は74.9%(就労条件総合調査・令和5年)。約4社に1社は制度がなく、それ自体は違法ではありません。自社の制度は就業規則・労働条件通知書で確認しましょう。
- 都道府県別の退職金統計は存在しません。賃金と違って、退職金を都道府県別に集計した公的な全国調査はなく、かつて調査していた県も多くが終了しています。地域の相場を知りたい場合も、規模・業種・学歴の区分で見るのが現実的です。
- 受け取るときは税金の優遇があります。退職金には退職所得控除があり、勤続20年超は1年あたり70万円の控除が積み上がります。手取りは 退職金計算ツール で試算できます。
データの根拠・出典
- 中小企業のモデル退職金:東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情」(令和6年版)。都内の従業員10〜299人の中小企業を集計。業種別(13業種)・規模別(10〜49人/50〜99人/100〜299人)。
- 大企業のモデル退職金:中央労働委員会「令和7年 退職金、年金及び定年制事情調査」。資本金5億円以上・労働者1,000人以上の大手企業中心(調査産業計・事務技術/総合職相当ほか)。
- 全国の実績平均:厚生労働省「令和5年 就労条件総合調査」退職給付(一時金・年金)の支給実態。常用労働者30人以上の企業、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の1人平均退職給付額。
- 更新の目安:東京都は偶数年版(次回:令和8年版)、中労委は奇数年調査(次回:令和9年)、厚労省の退職給付詳細は約5年周期(次回:令和10年ごろ)。公表され次第、本ツールも更新します。
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よくある質問
退職金の平均・相場はいくらですか?
大学卒・定年のモデル退職金で、中小企業約1,150万円・大企業約2,559万円です(高校卒はそれぞれ約974万円・約2,358万円)。実績値では大学・大学院卒(勤続20年以上)の定年退職者平均が1,896万円(厚労省・令和5年)。学歴・勤続年数・規模で大きく変わるため、このツールで条件を絞って確認してください。
このツールは何のデータをもとにしていますか?
①東京都「中小企業の賃金・退職金事情」(令和6年版)②中央労働委員会「退職金、年金及び定年制事情調査」(令和7年)③厚生労働省「就労条件総合調査」(令和5年)の3つの公的統計です。すべて出典を明記のうえ、業種・規模・学歴・勤続年数の軸で使い分けています。
自己都合退職だと退職金はどれくらい減りますか?
会社都合より低く設定している会社が多く、東京都の中小企業調査では大学卒・勤続10年で会社都合144.8万円に対し自己都合112.5万円(8割弱)です。勤続年数が短いほど差の割合は大きくなります。
都道府県別の退職金相場は調べられますか?
退職金を都道府県別に集計した公的統計は存在しません。かつて実施していた県も多くが調査を終了しています。このツールでは全国調査と東京都の中小企業調査を、規模・学歴・勤続年数・業種の軸で使い分けて目安を示しています。
退職金がない会社は違法ですか?
違法ではありません。退職金は法律上の支払義務がなく、就業規則等に定めがあって初めて支払義務が生じます。制度がある企業は74.9%(就労条件総合調査・令和5年)で、約4社に1社は制度なし。自社の扱いは就業規則・労働条件通知書で確認しましょう。