離職票は、退職後にハローワークで失業給付(基本手当)を申請するために必要な書類です。会社が直接発行するのではなく、会社→ハローワーク→会社→本人という流れで交付されるため、手元に届くまで退職日から10日〜2週間程度かかります。届かないときの対処法と、2025年から始まったマイナポータルでの受け取りまで解説します。
離職票はいつ届く?(流れと目安)
| ステップ | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 会社が離職証明書・資格喪失届をハローワークへ提出 | 退職日の翌日から10日以内(会社の義務) |
| 2 | ハローワークが離職票を発行し、会社へ返送 | 提出後 数日 |
| 3 | 会社から本人へ離職票を郵送 | 会社に届き次第 |
2週間を過ぎても届かないときは、まず会社に「いつ提出したか・いつ発送したか」を確認してください。手続き中なのか、そもそも未提出なのかで、次の動きが変わります。
マイナポータルでも受け取れる(2025年1月〜)
2025年1月から、希望すれば離職票をマイナポータルで直接受け取れるようになりました。マイナンバーが雇用保険に登録されていることなどが条件ですが、会社からの郵送を待つ必要がなくなるため、紙の郵送より数日早く手続きに進めます。急ぐ人は在職中に会社へ希望を伝えておきましょう。
離職票-1と離職票-2の違い
| 書類 | 内容 | チェックすべき点 |
|---|---|---|
| 離職票-1 | 資格喪失の通知と、給付金の振込先を書く書類 | 氏名・被保険者番号 |
| 離職票-2 | 離職前の賃金と離職理由が書かれた書類 | 離職理由欄と賃金額。事実と違えば異議を申し立てられる |
特に重要なのが離職票-2の離職理由です。自己都合か会社都合かで、給付日数と給付制限(自己都合は原則1か月・2025年4月から短縮)が大きく変わります。退職勧奨だったのに「自己都合」とされているような場合は、ハローワークで本人の主張を記入して異議を申し立てることができます(→ 失業保険はいくらもらえる?)。
会社に発行義務はある?
あります。退職者が希望した場合、会社は離職証明書を作成してハローワークへ提出する義務があります(雇用保険法)。59歳以上の退職者には、本人の希望にかかわらず交付が必要です。「うちは発行しない」という対応は認められず、義務を怠ると罰則の対象にもなります。
届かないときの対処法(3ステップ)
- 会社に催促する。担当者の失念・郵送の行き違いが実際には最多です。提出日と発送日を確認します。
- ハローワークに相談する。会社が動いてくれないときは、住所地のハローワークに相談すると、会社へ提出を促してくれます。
- 仮手続きを進める。退職から12日以上経っても届かない場合などは、離職票なしでも求職の申込みと仮の手続きを進められることがあります。受給開始が遅れるのを防げるので、窓口で相談してください。
基本手当を受け取れる期間は、原則離職の翌日から1年間です。離職票が届かないまま放置すると、もらい切れなくなることがあります。届かない場合は早めに動いてください。
実務でよくあるケース
- 「本人が希望しなかったから」と会社が手続きしていなかった。退職時に離職票の要否を確認されなかった場合に起きがちです。退職後でも請求できます。
- 離職票を紛失した。ハローワークで再発行できます。会社に頼まなくても、本人が手続きできます。
- 転職先がすぐ決まったので不要と思ったら、内定が取り消しになった。こうした事態に備え、転職先が決まっていても発行してもらっておくのが安心です。
会社の方へ:スムーズに発行するために
離職証明書の提出期限は退職日の翌日から10日以内です。退職者の失業給付の開始は会社の手続きの速さで決まります。退職時の手続き一覧は 退職手続きで会社がやること と 退職手続きガイド で確認できます。
根拠・出典
- 離職証明書の提出義務・期限(10日以内):雇用保険法・雇用保険法施行規則。
- 59歳以上への離職票交付義務:雇用保険法施行規則。
- マイナポータルによる離職票の直接交付:厚生労働省(2025年1月〜)。
- 基本手当の受給期間(原則1年):雇用保険法 第20条。
よくある質問
離職票はいつ届きますか?
目安は退職日から10日〜2週間程度です。会社がハローワークへ提出(10日以内)→発行→会社経由で本人へ郵送、という流れのため時間がかかります。マイナポータル受け取りを希望すれば数日早くなります。
離職票が届かないときはどうすればいいですか?
①会社に提出日・発送日を確認、②動かなければ住所地のハローワークに相談(会社へ督促してくれます)、③12日以上経っていれば離職票なしの仮手続きも相談できます。受給期間は離職から原則1年なので早めに動いてください。
離職票と退職証明書は違うものですか?
違います。離職票はハローワークが発行し失業給付の申請に使う書類、退職証明書は会社が発行する退職の事実の証明書です。用途が異なります。
離職理由が事実と違うときはどうすればいいですか?
離職票-2の本人記入欄で異議を申し立てられます。自己都合か会社都合かで給付日数・給付制限が大きく変わるため、退職勧奨・雇止めなのに自己都合とされている場合は、証拠(メール・書面など)を持ってハローワークに相談してください。
転職先が決まっていれば離職票はいらない?
失業給付を使わないなら不要なこともあります。ただし内定取り消しや早期退職の可能性に備えて、発行してもらっておくと安心です。
本記事は2026年7月時点の情報をもとにした(2026年7月11日 大幅加筆)一般的な情報提供であり、個別事案への適合性を保証するものではありません。具体的なご相談は 酌井社労士事務所 へどうぞ。