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失業保険はいくらもらえる?給付額の計算方法と給付日数【2026年版】

「失業保険って結局いくら?」「何日分もらえるの?」。雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)の金額は、賃金日額・給付率・給付日数の3つで決まります。計算のしくみと最新の上限額・給付制限を、社労士がわかりやすく整理しました。

会社を辞めたとき、次の仕事が決まるまでの生活を支えてくれるのが、雇用保険の「基本手当」です。一般に「失業保険」「失業手当」と呼ばれます。金額は人によって大きく変わりますが、決まり方には明確なルールがあります。まずは全体像から見ていきましょう。

失業保険(基本手当)はいくらもらえる?

もらえる総額は、ざっくり次の式でイメージできます。

基本手当日額(1日あたり)× 所定給付日数(何日分か)= 受け取る総額の目安

つまり「1日いくら」「何日分」の2つがわかれば、おおよその金額が見えてきます。それぞれの決まり方を順番に見ていきます。

基本手当日額(1日あたり)の計算方法

1日あたりの金額は、次の3ステップで計算します。

  • ①賃金日額を出す……退職前6か月に支払われた賃金(賞与・退職金は除く)の合計を180で割る
  • ②給付率を掛ける……賃金日額に給付率を掛ける。給付率は賃金が低い人ほど高く(最大80%)、高い人ほど低く(最低50%)なる、生活保障の考え方です(60〜64歳は45〜80%)。
  • ③上限・下限で調整……年齢ごとに決められた上限額・下限額の範囲におさめる。

このため、ざっくりした目安としては「退職前の賃金の5〜8割」が1日あたりの水準になります。賃金が高い人ほど割合は下がる、と覚えておくとイメージしやすいです。

令和8年8月1日からの上限額・下限額

基本手当日額には、年齢に応じた上限があります(毎年8月1日に改定)。下の表は令和8年8月1日以降の額です。

離職時の年齢基本手当日額の上限
30歳未満7,450円
30歳以上45歳未満8,270円
45歳以上60歳未満9,110円
60歳以上65歳未満7,830円

基本手当日額の下限額は2,562円(年齢共通)です。賃金日額の下限額(3,203円)に最低給付率80%を掛けた額にあたります。実際の金額はこれらの上限・下限の範囲で調整されるため、正確な額は 失業保険 計算ツール で確認するのが確実です。

失業保険は何日分もらえる?(所定給付日数)

受け取れる日数(所定給付日数)は、退職理由・年齢・雇用保険の加入期間で決まります。大きく3つのグループに分かれます。

① 自己都合・定年退職など(一般の離職者)

加入期間所定給付日数
10年未満90日
10年以上20年未満120日
20年以上150日

② 倒産・解雇など会社都合(特定受給資格者など)

会社都合で離職した人は、年齢と加入期間に応じて90〜330日と手厚くなります。たとえば45〜60歳で加入20年以上なら330日が上限です。自己都合より給付日数が長くなるのが特徴です。

③ 障害などで就職が困難な人(就職困難者)

身体・知的・精神障害などで就職が難しい人は、150〜360日とさらに長く設定されています。

自分がどのグループ・何日分になるかは、年齢・加入期間・離職理由を入れるだけで 失業保険 計算ツール が自動で判定します。

計算例:月給30万円・40歳・会社都合のとき

退職前6か月の賃金が月30万円(賞与除く)・40歳・会社都合・加入期間10年以上20年未満のケースで計算すると、次のようになります(令和8年8月1日改定の数値)。

賃金日額10,000円(30万円 × 6 ÷ 180)
給付率約63.1%
基本手当日額6,307円
所定給付日数240日
総額の目安約1,513,680円

同じ賃金・年齢でも、自己都合退職なら給付日数は120日に減り、給付制限(原則1か月)もつきます。離職理由がいかに大きいかがわかる例です。

いつから受け取れる?(待期・給付制限)

手続きをしてもすぐに振り込まれるわけではありません。2つの「待ち時間」があります。

  • 待期7日間……離職理由にかかわらず、ハローワークで求職の申込みをした日から通算7日間は支給されません。
  • 給付制限……自己都合退職の場合は、待期の後にさらに支給が止まる期間があります。令和7年4月1日以降の離職は原則1か月(従来の2か月から短縮されました)。なお、5年間に3回以上自己都合で離職した場合などは3か月になります。

会社都合(倒産・解雇など)は給付制限がなく、待期7日後から支給対象になります。退職理由がどちらに当たるかは、離職票の離職理由で判断されます。離職票については 離職票とは(発行のしくみ) もどうぞ。

受給するための主な条件

  • 働く意思と能力があり、求職活動をしていること(病気ですぐ働けない場合などは対象外)。
  • 原則として、離職日以前2年間に雇用保険の加入期間が通算12か月以上あること(会社都合などは1年間に6か月以上)。
  • ハローワークで求職の申込みを行っていること。

受給額はツールで確認

賃金・年齢・退職理由・加入期間を入れるだけで、1日あたりの基本手当日額・給付日数・受給総額の目安をまとめて計算できる無料ツールを用意しています。退職前後の生活設計に、退職後の手取り見込みは 手取りの計算方法 もあわせてどうぞ。

失業保険 計算ツールを使う(無料)

実務でよくあるつまずき

  • 賞与を含めて計算してしまう。賃金日額のもとになるのは退職前6か月の毎月の賃金で、賞与・退職金は含みません(残業代・通勤手当は含みます)。賞与込みで見積もると、実際より多い金額を想定してしまいます。
  • 「給与の5〜8割」を高収入の人がそのまま当てはめる。基本手当日額には年齢別の上限(45〜59歳で9,110円など)があるため、給与が高い人ほど上限で頭打ちになり、実際の割合は5割を下回ることもあります。
  • 手続きを先延ばしにして受給期間が切れる。基本手当は原則離職日の翌日から1年以内に受け終える必要があります。給付日数が長い人ほど、申請の遅れで後半を受け切れなくなるリスクが大きくなります。

根拠・出典

  • 基本手当日額(賃金日額×給付率):雇用保険法 第16条。賃金日額(離職前6か月の賃金÷180):同法 第17条。
  • 所定給付日数:雇用保険法 第22条(一般の受給資格者)・第23条(特定受給資格者)。
  • 待期(7日間):雇用保険法 第21条。自己都合退職の給付制限(令和7年4月1日以降の離職は原則1か月):雇用保険法 第33条(令和7年4月1日施行の改正・厚生労働省の運用による)。
  • 基本手当日額・賃金日額の上限下限と給付率:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(毎年8月1日に改定。本記事とサイト内ツールは令和8年8月1日改定の数値に対応)。

よくある質問

失業保険は1日あたりいくらもらえますか?

基本手当の1日あたり(基本手当日額)は「賃金日額×給付率」で決まります。賃金日額は退職前6か月の賃金(賞与を除く)の合計を180で割った額で、給付率は賃金が低い人ほど高く、50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。おおむね退職前の賃金の5〜8割が目安です。

失業保険は何日分もらえますか?

もらえる日数(所定給付日数)は退職理由・年齢・加入期間で決まります。自己都合や定年退職は加入期間に応じて90〜150日、倒産・解雇など会社都合は年齢と加入期間で90〜330日、就職が難しい人は150〜360日です。

自己都合で辞めると失業保険はいつからもらえますか?

どの離職理由でも、手続き後にまず7日間の待期があります。自己都合退職はさらに給付制限があり、令和7年4月1日以降の離職では原則1か月(従来は2か月)に短縮されました。会社都合の場合は給付制限がなく、待期7日後から支給対象になります。

月給30万円だと失業保険はいくらもらえますか?

退職前6か月の賃金が月30万円(賞与除く)・40歳・会社都合・加入期間10年以上20年未満の例では、賃金日額10,000円(30万円×6÷180)、給付率約63.1%で基本手当日額は6,307円、所定給付日数は240日、総額の目安は約1,513,680円です(令和8年8月1日改定の数値)。同じ賃金でも自己都合なら日数は120日に減ります。

失業保険の金額に上限はありますか?

あります。基本手当日額には年齢別の上限があり、令和8年8月1日以降は30歳未満7,450円・30〜44歳8,270円・45〜59歳9,110円・60〜64歳7,830円です。下限は年齢共通で2,562円。退職前の給与が高い人ほど上限で頭打ちになりやすく、この上限・下限は毎年8月1日に改定されます。

本記事は2026年7月時点の情報をもとにした(2026年7月12日 加筆)一般的な情報提供であり、個別事案への適合性を保証するものではありません。基本手当日額の上限・下限は毎年8月1日に改定され、給付日数・要件も改正されることがあります。最新の情報は厚生労働省・ハローワークの案内をご確認ください。具体的なご相談は 酌井社労士事務所 へどうぞ。