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入社前に準備するものリスト|必要書類・持ち物を社労士が解説【2026年版】

入社が決まったら、何を用意すればいい? 会社へ提出する必要書類から、状況によって求められるもの、退職→入社で空白期間をつくらないための注意点、入社初日の持ち物まで、これから働く方向けに社労士が整理しました。

内定・採用が決まってホッとしたのもつかの間、入社の前にはいくつか準備が必要です。とくに会社へ提出する書類は、給与計算や社会保険・税金の手続きに直結するため、早めにそろえておくと初日の手続きがスムーズです。労働者の立場で「何を用意すればいいか」を順番に見ていきましょう。

入社時に会社へ提出する書類(基本)

会社や雇用形態を問わず、ほとんどの場合に必要になる基本の書類です。

  • マイナンバーがわかるもの(本人+扶養家族)……社会保険・雇用保険・税の手続きで使います。マイナンバーカード、または通知カード+本人確認書類など。扶養する家族の番号も必要です。
  • 年金手帳/基礎年金番号通知書……厚生年金の手続きに使う基礎年金番号を確認するため。手帳が見つからなくても、番号がわかる書類があればOKです。
  • 雇用保険被保険者証……前職で雇用保険に入っていた人は、同じ被保険者番号を引き継ぐために提出します(再就職時に必要)。
  • 前職の源泉徴収票……その年(1〜12月)に前職の収入があった人は、新しい会社で年末調整をまとめて行うために必要です。退職時に必ず受け取りましょう。
  • 給与振込先の口座情報……金融機関名・支店名・口座番号・名義。本人名義の口座を用意します。
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書……会社が用紙を用意します。記入して提出することで、毎月の所得税が正しく計算されます。

提出書類を「会社が用意・本人が提出・役所へ届出」に分けて詳しく見たいときは 入社手続きの必要書類一覧 を、入社後に会社側で行われる手続きの流れは 入社手続きガイド をどうぞ。扶養に入れる家族がいるかは 健康保険の扶養判定ツール が便利です。

なぜ急かされる? 会社側の手続きと期限(早見表)

「入社日までに出してください」と言われるのには理由があります。あなたの書類をもとに、会社は次の期限で役所への届出を進めるためです。

会社側の手続き期限あなたの書類のうち使うもの
健康保険・厚生年金の加入入社日から5日以内マイナンバー・基礎年金番号(扶養家族の情報も)
雇用保険の加入入社日の翌月10日まで雇用保険被保険者証(被保険者番号)
毎月の所得税の計算最初の給料日の前日まで扶養控除等(異動)申告書
年末調整その年の12月前職の源泉徴収票

とくに社会保険は入社日から5日しかありません。提出が遅れると会社の手続き全体が止まるので、そろわないものがあるときは「ない」ことだけでも早めに伝えるのがコツです。

会社によって求められることがあるもの

会社の規定や職種によって、次のような書類を求められることがあります。内定時の案内をよく確認しましょう。

  • 住民票記載事項証明書(住所・氏名の確認用。住民票そのものではなく専用様式のことが多い)
  • 健康診断書(雇入時健康診断)……入社前3か月以内の診断結果。会社の費用負担で受診する場合もあります。
  • 卒業証明書・成績証明書(新卒採用など)
  • 資格・免許の証明書(運転免許、国家資格など職務に必要なもの)
  • 身元保証書(保証人の署名が必要なことがある)
  • 通勤経路・定期代の申告(通勤手当の計算に使う)
  • 印鑑(書類への押印用。認印で足りることが多い)

提出前にやっておくとよいこと

前職の退職手続きを終えておく

転職の場合は、前職から離職票(または退職証明書)源泉徴収票を受け取り、雇用保険被保険者証を手元にそろえておきましょう。離職票が届かないときは 離職票がもらえない・届かないとき を参考に。

健康保険・年金の「空白」をつくらない

退職日の翌日から新しい会社の社会保険に加入するまで日が空く場合は、その間の健康保険・年金をどうするか決めておきます。

  • すぐ翌日に入社……空白がなく、原則そのまま新しい会社の社会保険に加入。
  • 日が空く……市区町村の国民健康保険+国民年金に加入する、または前職の健康保険を任意継続するなどの手続きが必要です(保険料の支払いが発生します)。

空白期間中に病院にかかると、保険証がないと医療費が全額自己負担になることがあります。短期間でも手続きをしておくと安心です。

入社初日の持ち物チェック

  • 提出書類一式(上記でそろえたもの)
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
  • 印鑑
  • 給与振込口座の通帳またはキャッシュカード(口座情報の控え)
  • 筆記用具・メモ
  • (指定があれば)通勤定期の情報、服装・身だしなみの確認

入社準備でよくあるつまずき

  • 前職の源泉徴収票をもらい忘れる。退職時に受け取れなかったら、前職へ再発行を依頼しましょう。交付は退職後1か月以内が会社の義務です(所得税法226条)。年末調整(12月)に間に合わないと、新しい会社でまとめて精算できず、自分で確定申告することになります。
  • 扶養家族の書類がそろわず、家族の健康保険が遅れる。扶養に入れる家族がいる場合は、本人の分に加えて家族のマイナンバーと収入がわかる書類が必要になることがあります。手続きが遅れている間に家族が病院にかかると、いったん全額自己負担になりかねません。家族の分こそ先にそろえておきましょう。
  • 給与振込口座が旧姓・家族名義のまま。振込先は本人名義が原則です。結婚などで氏名が変わった人は、口座の名義変更を入社前に済ませておくと、初回の給与振込でつまずきません。

労働条件は「書面」で確認を

準備と同じくらい大切なのが、働く条件の確認です。給与・労働時間・休日・契約期間などの労働条件は、会社が書面(労働条件通知書)で明示する義務があります。口約束で済ませず、入社前後に必ず書面を受け取り、内容を確認しましょう。

どんな項目が書かれているべきかは 労働条件通知書の書き方・記載事項 を、もらった条件をもとに手取りを試算したいときは 手取り計算ツール をどうぞ。採用する側の方は、明示すべき項目があらかじめ入った書面を 労働条件通知書 兼 雇用契約書 作成ツール で無料作成できます。

根拠・出典

  • 労働条件の明示義務:労働基準法 第15条、労働基準法施行規則 第5条。
  • 健康保険・厚生年金の資格取得届(入社日から5日以内):健康保険法施行規則 第24条、厚生年金保険法施行規則 第15条。
  • 雇用保険の資格取得届(翌月10日まで):雇用保険法施行規則 第6条。
  • 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書:所得税法 第194条。
  • 源泉徴収票の交付(退職後1か月以内):所得税法 第226条。

よくある質問

入社時に会社へ提出する書類は何ですか?

基本は、本人・扶養家族のマイナンバー年金手帳(基礎年金番号)、前職がある人は雇用保険被保険者証、その年に前職収入があった人は源泉徴収票給与振込口座です。あわせて会社が用意する扶養控除等(異動)申告書に記入して提出します。会社により住民票記載事項証明書・健康診断書・卒業/資格証明書・身元保証書などが加わります。

年金手帳や雇用保険被保険者証が見つからないときは?

年金手帳がなくても基礎年金番号がわかる書類があれば手続きできます。雇用保険被保険者証は前職の会社かハローワークで再発行が可能です。番号がわからなければ、入社する会社に伝えれば会社経由で確認してもらえることが多いので、まず相談しましょう。

退職から入社まで日が空くとき、手続きは必要ですか?

その間は国民健康保険+国民年金に加入するか、前職の健康保険を任意継続するなどの手続きが必要です。短期間でも健康保険・年金の空白をつくらないのが基本。前職の離職票・源泉徴収票も忘れずに受け取りましょう。

扶養控除等(異動)申告書とは何ですか?扶養家族がいなくても出すのですか?

毎月の給与から引かれる所得税の額を決めるための書類で、所得税法194条に基づき、最初の給料日の前日までに勤務先へ提出します。扶養家族がいない人も提出が必要です。提出しないと税額表の「乙欄」という高い税率で所得税が引かれ、年末調整も受けられなくなります。

入社日までに書類がそろわないとどうなりますか?

手続きが遅れるだけで、社会保険などの加入日は入社日にさかのぼるため、加入できなくなることはありません。ただし社会保険の届出は入社日から5日以内が期限のため、そろわない書類があれば早めに会社へ伝えてください。番号類は会社経由で確認できることが多く、そろうのを待つより先に相談するのが確実です。

本記事は2026年7月時点の情報をもとにした(2026年7月12日 大幅加筆)一般的な情報提供であり、個別事案への適合性を保証するものではありません。必要な提出書類は会社によって異なります。具体的な提出物・期限は、入社する会社の案内に従ってご確認ください。労務に関するご相談は 酌井社労士事務所 へどうぞ。