産休・育休はいつからいつまで?期間の数え方
それぞれの期間は、次のルールで決まります。
- 産前休業:出産予定日の6週間前(42日前。多胎は14週間前)から出産日まで。本人が請求して取得します(義務ではありません)。
- 産後休業:出産日の翌日から8週間(56日間)。この期間は本人の希望に関係なく就業禁止です(産後6週間経過後は、本人の請求+医師の認めた業務のみ就業可)。
- 育児休業:産後休業の終了翌日(出産日の57日後)から、子が1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)まで。保育所に入れない等の場合は1歳6か月→2歳まで延長できます。
- 産後パパ育休(出生時育児休業):父親は、子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)を2回まで分割して取得できます。通常の育休とは別枠です。
出産日が予定日とずれた場合、産前休業は実際の出産日まで(延びる/縮む)、産後休業・育休は実際の出産日から数え直しになります。
会社側の手続きは「保険料免除」と「給付金申請」が2本柱
人事労務担当者がやるべき手続きは、大きく2つの流れに分かれます。
- 社会保険料の免除(年金事務所へ):産休に入ったら「産前産後休業取得者申出書」、育休に入ったら「育児休業等取得者申出書」を提出。これで本人・会社とも保険料が免除されます(免除中も年金額は減りません)。
- 給付金の申請(協会けんぽ・ハローワークへ):産休中の出産手当金は協会けんぽへ、育休中の育児休業給付金はハローワークへ。育児休業給付の初回申請は育休開始から4か月を経過する日の属する月の末日が期限で、以後2か月ごとに申請します。
金額の目安は 出産手当金 計算ツール・育児休業給付金 計算ツール で計算できます。
計算例:出産予定日が2026年12月1日のとき
単胎・育休は1歳までの予定のケースです。
| 産前休業 | 2026年10月21日(予定日の42日前)〜 出産日 |
|---|---|
| 産後休業 | 出産翌日 〜 2027年1月26日(出産日から56日後) |
| 育児休業 | 2027年1月27日 〜 2027年11月30日(1歳の誕生日の前日) |
| 育休の申出期限 | 2026年12月27日(育休開始の1か月前) |
| 育児休業給付の初回申請期限 | 2027年5月31日(開始から4か月を経過する日の属する月の末日) |
予定日どおりに出産した場合の例です。実際の出産日が前後すると、産後休業以降の日付はすべてずれるため、出産後にツールへ実際の出産日を入れて計算し直してください。
産休・育休の手続きでよくある誤解・注意点
- 「産前休業は自動で始まる」は誤りです。産前休業は本人の請求で取得するもので、希望すれば予定日直前まで働くこともできます。一方、産後8週間(うち6週間は絶対)は本人が希望しても働けません。
- 会社には「個別周知・意向確認」の義務があります。妊娠・出産の申出を受けた会社は、育休制度の説明と取得意向の確認を個別に行うことが法律で義務付けられています(2022年4月〜)。
- 保険料免除は申出書を出さないと始まりません。産休・育休それぞれで年金事務所への申出書が必要です。出し忘れると本人・会社とも保険料を払い続けることになります。
- 予定日とずれたら「変更届」が必要です。産前産後休業の期間が変わるため、年金事務所へ産前産後休業取得者変更届を提出します。
- 育休延長には「入れなかった証明」が必要です。1歳6か月・2歳への延長で育児休業給付金も延長するには、市区町村の入所保留通知書(入所不承諾通知)などが必要です。1歳の誕生日前に保育所の申込みを済ませておく必要がある点に注意してください。
計算の根拠・出典
- 産前6週間(多胎14週間)・産後8週間の休業:労働基準法第65条。
- 育児休業(1歳まで・1歳6か月/2歳への延長)・産後パパ育休・申出期限・個別周知義務:育児・介護休業法。
- 産休・育休中の社会保険料免除(開始月〜終了日翌日の属する月の前月、同月内14日以上の特例):健康保険法・厚生年金保険法。
- 育児休業給付の申請期限(初回:開始から4か月を経過する日の属する月の末日):雇用保険法・ハローワーク。
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よくある質問
産休(産前産後休業)はいつからいつまで取れますか?
産前休業は出産予定日の6週間前(42日前。双子など多胎の場合は14週間前)から、本人が請求すれば取得できます。産後休業は出産日の翌日から8週間で、こちらは本人の希望に関係なく就業させられません(産後6週間を過ぎると、本人が請求し医師が認めた業務には就くことができます)。
育児休業はいつからいつまで取れますか?
産後休業が終わった翌日(出産日の57日後)から、子どもが1歳に達する日(1歳の誕生日の前日)まで取得できます。保育所に入れないなどの事情がある場合は1歳6か月まで、それでも入れない場合は2歳まで延長できます。父親は出産日当日から取得できます。
育児休業の申出はいつまでにすればよいですか?
原則として、育児休業を開始したい日の1か月前までに会社へ申し出ます。産後パパ育休(出生時育児休業)は原則2週間前までです。会社側は、妊娠・出産の申出をした従業員に対して、育休制度の説明と取得意向の確認(個別周知・意向確認)を行うことが義務付けられています。
出産予定日と実際の出産日がずれた場合はどうなりますか?
産前休業は実際の出産日までとなるため、予定日より遅れた場合はその分延び、早まった場合は短くなります。産後休業(8週間)と育児休業の開始日は、実際の出産日から数え直します。社会保険料の免除期間も変わるため、会社は年金事務所へ産前産後休業取得者変更届を提出します。
産休・育休中の社会保険料はどうなりますか?
会社が年金事務所へ申出書を提出すれば、本人負担分・会社負担分とも健康保険料と厚生年金保険料が免除されます。免除されるのは、休業を開始した月から、休業終了日の翌日が属する月の前月までです(同じ月内に14日以上休業した月も対象)。免除中も被保険者資格は続き、将来の年金額も減りません。